独学でPhotoshopの勉強をしていると人は、何から勉強すればいいのかわからないという人も少なくないと思います。
そこで今回は、Photoshop初心者がまず最初に覚えるべき基礎知識と基本の操作方法を解説していきます。
Photoshopの基本知識
Photoshopの画面の名称と見方
まず、画面の見方から解説していきます。
フォトショップの画面は大きく5つに分かれています。この名称などをわかっていると、使い方がわからないときにも、どう検索すれば答えが出てくるのかが分かるので、覚えておくといいでしょう。
メニューバー
開いた画面の最上部にあるバーのこと。
メニューバーでは、Photoshopの操作設定や画面設定、ファイルの新規作成など、主に設定などを変更したりする場所です。
ツールバー
ツールバーはPhotoshopで何か操作をするときに、必ず最初に使う場所で、最も使う機会が多いところです。
文字を書いたり、図形や線などを描いたりなど、どの機能使うのかを選択します。
オプションバー
オプションバーは、ツールバーで選択した機能の細かい設定をするところです。選択しているツールによって、オプションバーに表示される内容は変わります。
パネル
パネルは画面の様々な設定をしたり、機能を使ったりするところです。例えば、レイヤーを選択したり、文字の書式を変更したり、画像に様々な効果をつけたりするとき、パネルを使います。
Photoshopのレイヤー
レイヤーとは
レイヤーとは、透明なキャンパスをいくつも重ねて、層にする事ができる機能です。レイヤーの描かれていない部分は、下のレイヤーが透けて見え、描かれた部分だけが見えるようになります。
この機能を使うことで、複数の画像を合成したり、文字の入力や図形を挿入したり透明度を調節して、下のレイヤーに様々な効果を与えたり、微妙な色の変化を表現したりすることが出来ます。
また、レイヤーを動かして自由に位置を調整したり、特定のレイヤーを見えなくしたり、消去したり機能は様々です。
レイヤーの使い方
レイヤーは、右下のパネルから新しく作成することが出来ます。
画像を編集する時は、編集したいレイヤーをレイヤーパネルから選択し、もしくは新しくレイヤーを作成して編集を加えていきます。
レイヤーの左側にある目のマークのアイコンを押すことで、そのレイヤーを非表示にしたり(消すわけではなく、一時的に見えなくする)、再び表示して見えるようにすることが出来ます。
レイヤーを消去したい場合は、消去したいレイヤーを選択し、ゴミ箱のマークのアイコンを押すと、そのレイヤーが消去されます。
レイヤーはドラッグすることで、重ねる順番を変えることが出来ます。一番上に表示することで全ての面が見える様になり、一番下に表示すると、他のレイヤーと重なっていない部分だけが表示される様になります。
また、レイヤーの数が多くなってくると分けが分からなくなってしまうので、自分の好きなように名前を変えたり、色をつけたり、フォルダ分けして整理することも出来ます。
Photoshopのレイヤーマスク
レイヤーマスクとは
レイヤーマスクは、元の画像を編集せずに、レイヤーの一部分を非表示にしたり、逆に選択した部分だけを表示させたりする機能です。主に、画像の切り抜きなどに使います。
レイヤーマスクの使い方
レイヤーマスクで画像を切り抜く場合には、まず切り抜きたい部分を選択ツールで選択します。
そして、パネル右下にあるアイコンを押します。するとこのように、選択していない部分がレイヤーマスクになり、後ろの画像を透過するようにります。
また、レイヤーマスクは、白黒のブラシで簡単に編集することが出来るのが特長です。
レイヤーマスクは白のブラシを使うと、その部分が切り抜かれ、逆に、黒のブラシを使うとその部分が隠れて見えなくなります。
そのため、切り抜きたい部分は白、消したい部分は黒のブラシを使うことで、自由に画像を切り抜くことが出来ます。
また、透明度を下げたブラシを使ったり、白と黒の間の色のブラシを使うと、マスクが半透明になり後ろの画像が透けて見えるような加工をすることも出来ます。
Photoshopの基本操作
Photoshopでの操作は基本的に、「キャンパスを作成する」→「ツールバーから使用するツールを選択する」→「オプションバーやパネルでツールを調整する」→「描く」こういう流れで行われていきます。
Photoshopには様々な機能があり、用途によってその機能を使い分けることで、本当に様々なことが出来ます。しかし、なかなか最初から全ての機能を覚えて使いこなすのは大変です。
そこで、まずPhotoshopの基本中の基本の操作について解説していきます。
キャンパスの作成方法
Photoshopの作業の一番最初である、キャンパスの作成方法について、ファイルを新規作成する場合と、画像を開く場合の2つの方法を解説していきます。
ファイルを新規作成する
まず、既存の画像を使うのではなく、新規でファイルを作成する方法です。
まず、メニューバーの「ファイル」→「新規」を選択します。
すると、下の画像のようにポップアップが表示されます。
ここでファイルのサイズや解像度などを設定し、「作成」を選択すると、新しいファイルが作成されます。
既存の画像を開く
次に、加工したい既存の画像をPhotoshopで開く方法です。
メニューバーの「ファイル」→「開く」を選択。そこから開きたい画像を選択します。
もしくは、フォルダから直接画像をPhotoshopのアプリアイコンや、作業画面上にドラッグ&ドロップで画像が開きます。
ツールの切り替え
画面の左にあるツールバーのアイコンをクリックすることで、使うツールを切り替えることが出来ます。
ツールバーには全てのツールが表示されているわけではなく、いくつかのグループに分かれていて、グループごとに表示されています。表示されていないツールは、同じグループのツールのアイコンを右クリックするか、アイコンの右下にある▲マークをクリックすることで表示されます。
また、ツールバーの下の方にある[…]マークをクリックすると、ツールバーに表示されていないグループのツールが一覧で表示されます。
「ツールバーを編集」を開くとツールバーにクイックアクセスできるように、ツールを自分でカスタマイズできます。
右の「予備ツール」から表示させたいツールを左の「ツールバー」にドラックして、表示させたい順番に入れ込みます。
上から順番にツールバーに表示されます。
グループ分けもここで設定できます。似たような種類のツールをまとめたり、逆にアクセスしやすいように分けて配置したり、自分好みにレイアウトができます。
パネルの使い方
パネル(画像の緑枠内)には、様々な種類の機能があり、それらを用途や自分の好みに合わせて配置を自由にカスタマイズすることが出来ます。
表示されていないパネル機能を追加する
誤ってパネル機能を消してしまった場合や、必要なパネル機能が表示されていない場合には、メニューバーの「ウィンドウ」を選択し、必要な機能をパネルに追加することが出来ます。
また、パネル機能は追加した後、ドラッグすることで自由に配置を変えることが出来ます。
必要ないパネル機能を非表示にする
パネルの右上にあるボタンを選択し、閉じるを押すと必要のないパネル機能を非表示にすることが出来ます。
ごちゃごちゃしすぎると作業しにくくなるので、使わないパネル機能は非表示にして、パネルをスッキリさせた方が効率が上がります。
パネル機能を分離・結合させる
パネル機能はこのように、自由に分離して独立させることが出来ます。分離させたい場合には、パネル機能をパネルの外側にドラッグします。
逆に、分離してしまったパネル機能を結合させたい場合は、パネル機能をパネルに向かってドラッグさせれば結合します。
画像の表示を拡大・縮小する
Photoshopで作業をしていると、画像ウィンドウに表示している画像を拡大や縮小したり、移動したりすることがよくあります。
拡大・縮小・移動の方法にはいくつか方法があるため、自分にあった方法を試してみてください。
「ズームツール」🔎を使って拡大・縮小する
ツールバーにあるズームツール(虫メガネマーク)を使うことで、画像を拡大したり、縮小したりすることが出来ます。
ショートカットキーを使って拡大・縮小する
「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「+」で画像を拡大します。
「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「ー」で画像を縮小します。
「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「0」で画面に合わせてカンバスを表示します。
「スペースキー」+「ドラッグ」することで、拡大して全体が表示されていない画像の表示範囲を動かすことが出来ます。
スクロールで拡大・縮小する
「Photoshop」→「環境設定」→「ツール」の「スクロールホイールでズーム」にチェックを入れると、マウスのスクロールホイールやトラックパッドでスクロールすることで、画像を拡大したり、縮小したりすることが出来るようになります。
直前の操作を取り消す
操作を誤った時には、「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「z」で操作を一つ前に戻すことが出来ます。さらにもう一度「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「z」を押すと、操作の取り消しをする前に戻ります。
操作を2つ以上前に戻したい場合には、「ctrlキー(macの場合はcommandキー)」+「z」+「optionキー」で戻ることが出来ます。
また、パネル機能の「ヒストリーパネル」でも2つ以上操作を戻すことが出来ます。ヒストリーパネルは、これまでの操作を一つ一つすべて記録してくれていて、洗濯したところまで操作を一気に戻すことが出来ます。
Photoshopでイラストを描くための必須ツール
線を描くツール
⑴ブラシツール
線を描くときに最もよく使われるのが「ブラシツール」です。ブラシツールはクリックしながらマウスを動かすことで、自由に線を描くことが出来ます。ツールバーのブラシのマークを選択するか、ショートカットキーの「B」でブラシツールに切り替わります。
ツールバーのブラシツールのアイコンを右クリックすると、ブラシの種類を選択することが出来ます。
また、オプションバーでブラシのサイズや硬さ・ブレンドモード。不透明度・流量などを設定できます。
⑵ラインツール
ラインツールは直線を描きたいときに役立つツールです。ツールバーのラインツールアイコンを選択(デフォルトでは長方形ツールを右クリックして切り替える)するか、ショートカットキーの「U」で、ラインツールに切り替わります。
ブラシツール同様、オプションバーで線の太さや色などを変えることが出来ます。
また、「shiftキー」を押しながらラインツールを使うと、並行もしくは垂直の線を引くことが出来ます。
⑶スポイトツール
ブラシツールを選択中に「optionキー」を押すと、スポイトツールに切り替わります。スポイトツールを使えば、カーソルを合わせたところの色を抽出して、ブラシの色をその色に変えることが出来ます。
このスポイトツールは非常に便利なので、ぜひ覚えておきましょう。
線を消す
⑴消しゴムツール
ツールバーから消しゴムツールを選択、もしくはショートカットキーの「E」で消しゴムツールに切り替わります。
⑵レイヤーマスク
先ほども軽く紹介しましたが、レイヤーマスクを使って黒いブラシでも選択した部分を消すことが出来ます。
消しゴムツールとの違いは、間違って消してしまっても、白ブラシですぐに復元できるため、可逆性があるため、実際の制作現場では消しゴムツールよりもレイヤーマスクが使われています。
図形を描く
⑴シェイプツール
長方形や楕円形などの図形を描きたい時は、シェイプツールを使います。シェイプとは、簡単に言うとシェイプツールで描かれた図形のことです。
シェイプツールには、長方形ツールや楕円形ツール、多角形ツールなど、色々な種類があり、アイコンを右クリックで種類を切り替えることが出来ます。
線や図形の大きさ・傾きを変える
⑴自由変形ツール
自由変形ツールは、画像の拡大・縮小や回転といった変形や立体感を出したり、奥行きを表現するような編集をすることが出来ます。
自由変形は、メニューバーの「編集」から「自由変形」を選択するか、ショートカットキーの「control(macの場合はcommand)」+「T」で切り替えることが出来ます。
画像の周りの四角いポイントを移動させるとその方向に拡大、縮小します。
四角いポイントの外をドラッグすると、動かした方向に画像を回転させることも出来ます。
また、controlキー(macならcommandキー)を押しながら四角のポイントを移動させると、角度を変えることもでき、立体的な画像にすることも出来ます。
Photoshop初心者におすすめの参考になる本
基本操作やツールなどが一通り丁寧に解説されており、これからPhotoshopを使い始める、という人にはとてもオススメの本です。
しかし、本当に初心者向けの本なので、ある程度Photoshopを使ったことがある人からすると、少し物足りないかもしれません。
価格は2138円です。
⑵Photoshop 操作とデザインの教科書
Photoshopの基礎の基礎を1つ1つ画面のキャプチャ画像を使って丁寧に解説していて、初心者向けにかなり優しく書かれてています。
こちらもどちらかというと、本当に初心者の人向けの本なので、ある程度知識のある人には物足りないかもしれません。
価格は2462円です。
⑶Photoshop しっかり入門
こちらも初心者の人向けに書かれていますが、上記二つの本よりは少しだけ実践的な内容になっています。
1つ1つの基礎知識を丁寧に解説するというよりは、ショートカットキーや、ユーザー目線で細かいテクニックなどが解説されており、困った時のハンドブックとして使うのにオススメの本です。
価格は2138円です。
まとめ
以上、Photoshop初心者がまず覚えるべき基本知識と操作について解説しました。
Photoshopにはまだまだ非常に多くの機能がありますが、この記事で紹介した機能は特に基礎の基礎で、これからPhotoshopを使い始めるという人には必ず覚えて欲しい内容です。
Photoshopは使いこなせるようになれば、本当に色々なものが作れるようにります。、最初は機能も多くて難しいと感じると思いますが、使いこなせるようになれば、とても楽しいですよ。