仕事量や時間、仕事をする場所や環境までも自分で選ぶことができるフリーランス。その自由な働き方に憧れている人も少なくないと思います。
しかし、いくら「自由」といっても、全て何もかもが自分で決められるわけではありません。逆に、フリーランスであるからこその悩みと言うのもあります。
今回は、そんなフリーランス特有の悩みについてお話ししたいと思います。
目次
フリーランスが仕事がない時にやりがちなこと
フリーランスの人が仕事がない時にやりがちなアクション。それが「単価を下げて仕事を取る」ということです。
フリーランスに仕事を依頼する理由は単価が安いから
クライアントがフリーランスに仕事を依頼する理由の一つに、単価が安いというものがあります。「できるだけコストは安く、品質は高いものにしたい」という考え方からそういう現実が当たり前のようになっています。
フリーランスの場合、「品質はそれほど良くはないがコストが圧倒的安いので依頼につながる」という考えになり「単価を下げる」という方法を取ることが原因となっています。
価格を下げて仕事を取ると価格競争に巻き込まれる
この方法をとる場合、クライアントはできるだけコストがかからない人に仕事を依頼したがります。
フリーランスはスキルや技術がずば抜けて優れていない限り、価格競争になり、できるだけ安い値段を提示したものが仕事を請けることができるという状況なってしまいます。
しかし、単価を下げて仕事を取るのは非常に危険です。単価を下げて仕事を取るくらいなら仕事を断った方がいいのです。
なぜ単価を下げてはいけないのか?
フリーランスではいかに報酬の高い仕事を取ることが出来るかよりも、いかに同じクライアントから継続的にお仕事を発注してもらえるかが重要です。
「単価が下がっても報酬が入るだけいいじゃないか」そう思うかもしれません。ですが単価の下がった仕事は時給に換算するとものすごく低く、逆に効率が悪くなってしまいます。
フリーランスは時間が命です。仕事をすればするほど報酬につながります。
従業員が多くいる企業なら、たとえ単価を下げても仕事量でカバーするというビジネスモデルも選択肢として考えられます。しかしフリーランスの場合は、できる仕事量の上限が従業員一人分(自分自身)しかないのです。
なので、金額を下げて請け負ったところで自分のできる仕事量以上の依頼が受けられるわけではなく、単に売上が減ってしまうだけ。むしろ、割に合わない仕事を受けてしまうとタダ働き以上に、赤字で仕事をさせられることもあります。
単価を下げないで仕事を取るには?
単価を下げずに仕事を受けるための大切なポイントがあります。それは「単価を下げていい仕事と下げてはいけない仕事を分ける」ということ。
クライアントがフリーランスに仕事を依頼する理由の一つに「単価が低い」ということを挙げました。でも、それだけが理由ではありません。
あなたのスキルや実績を信頼し「あなたに仕事をして欲しい」と名指しで仕事を頼まれることもあります。この場合、クライアントは金銭的なコストよりもクオリティ、労力や時間のコストを考えて仕事を依頼していると考えられるので、金銭的なコストを下げる必要性はありません。
逆に、1回限りの契約・案件などそういった「次につながらない単発の仕事」の場合は、多少自分の中での平均単価を下げても仕事を取ってもいいものと考えられます。
単発の仕事はこなせばこなすほど実績につながります。しかし、その中には守秘義務が課されているものや、自分の評価を下げるような仕事など、「この仕事は自分がやった!」と言えないような仕事もあります。単発の仕事をする際は、できるだけ実績にできるようなものや自分のスキルを高められるものを選びましょう。
高単価の仕事を受けるために
「仕事がないから単価を下げてとにかく取りに行く」この考えはもう捨ててください。仕事の依頼がないのなら、仕事を受けているライバルたちを出し抜くスキルや知識が大切です。
無理に単価を下げてキャパ以上の仕事をせかせかすると言うよりは、「スキルやツールなどを勉強する時間に充てる」のが一番の成功法です。
スキルアップには2種類あります。
新しいスキルや知識を身につける
1つは新しいスキルや知識を身につけることです。
常に新しい情報やスキルを身につけて学んでいくことで、自分のこなせる仕事の幅も広がっていきます。できる仕事が増えれば依頼される確率も上がるわけですから、仕事がないと言う状況から抜け出すことのできるかもしれません。
身につけたスキルを深める
もう1つは身につけたスキルを深めることです。
最も効率がよくスキルアップできるのは、実際に仕事をしているときでしょう。自分ができること、自分のスキルの範囲内でできる仕事のみを選び続けてはいけません。
「本当に自分にこの仕事をができるのか?」そうやって自分にプレッシャーをかけながら、一歩先の仕事に挑戦して身につけたスキルを深めましょう。
いつまでも今持っているスキルの範囲内のみで仕事をするわけにもいきません。常に新しい仕事や難しい仕事に取り組み、やり遂げるための勉強をするようにしましょう。
最後に
フリーランスなら「単価を下げるくらいなら仕事を断るべき」という考えを話してきました。これを実際にするためには大前提として常に高いクオリティと安定した生産性が保証できる自信があって、取引先にもしっかりと認めてもらわれる必要があります。
作品のクオリティが極端に低かったり、スピードが遅かったり、納期が守れないといったレベルなら、単価がどうこうの問題以前に仕事の依頼が来るわけもありません。納得できる受注単価で仕事を取りたいのなら、まずは自分ができるサービスのレベルを認めてもらえる状態になることが大切です。
そのためにも今すぐに自分のスキルや知識を身につけて深めるための勉強をしましょう。