Photoshopで写真や画像加工をするといえば「レタッチ」ですよね。まだデザインについてよく知らない初心者でも1度は聞いたことがあるはず。
レタッチ技術はデザインをこれからしていきたいというなら、できて当たり前のスキルになってきます。
それなので今回は今からでも知っておきたい「Photoshopで作るレタッチフォトテクニック」について紹介していきますよ〜!
目次
Photoshopでフォトレタッチしよう
Photoshopでできる代表的な技術である「レタッチ」。これからデザインを始めるあなたが知っておくべき基礎知識を学びましょう。
レタッチとは?
そもそもレタッチってなんぞや??っていう人も多いはず。
レタッチとは、カメラで撮影したままの状態の写真を修正したり、表現したいイメージに近づけるために行う修正作業のこと。
つまり、撮った写真や画像を修正する作業のことを言います。これができなかったらデザイナーとは名乗れないですよね〜。
レタッチの種類
補正したものは写真ですが、合成などの加工を行ったものは実物のものとは異なるので、もはや写真とは言えません。でもレタッチってどの程度までがレタッチでどこまでが加工なのかっていう境界は今でもあやふやです。
そこでレタッチの大まかな種類を、「補正」と「加工」に区別するとこんな下記のように種類に分けられます。
レタッチの属性「補正」
①写真に写った埃などのゴミを消す
カメラのレンズを交換する時にセンサー上に埃が入ってしまうことがあります。そうすると写真の中にその埃が写り込んでしまうので、画像上のゴミをレタッチで消すことができます。
②明暗差を調整する
「白とび」「黒つぶれ」など明暗の差が画像で見るとうまく表現できないことがあります。そういった画像の明暗を修正して本来の明るさに調整することができます。
③トリミングで構図を整える
写真を後でチェックした時に、もう少しこういう構図で撮ればよかった〜と思うときがあるので、そういう時はトリミングの機能を使って構図を修正することができます。
レタッチの属性「中間」
①写真に写った無駄な要素を消す
例えば風景写真を撮った時に、ゴミ袋が写ってしまった!という時にその部分だけレタッチ技術で自然に消してしまうことができます。
ゴミや動く物体・動物など「本来その場に存在しない要素」を消すといったイメージです。
②色調や明暗をイメージに合わせて変える
全体的なコントラストを変えたり、特定の色だけを強調したり、現実にはありえない色調に仕上げることもできます。自分の作りたいイメージに合わせて色を変えたりするレタッチ技術です。
③全体のイメージをフィルターで変える
写真の印象を、トイカメラ風・水彩画風など、フィルターをかけて本来の画像イメージから変更することができます。
レタッチの属性「加工」
①コラージュでの合成写真
現実ではありえないファンタジーみたいな画像を、いろんな写真や画像、要素を組み合わせて作る合成写真。複数のイメージを掛け合わせて作る画像をコラージュって言います。
②いらないと思った要素を消す
自分作りたいイメージに近づけるために、もともとある要素をなかったかのように自然に消すことができます。
さっき言った「本来その場に存在しない要素」の逆で、風景なら電線や建物など「もともとその場に存在しているもの」で自分がいらないと思った要素を消すというのは加工になりますね。
Photoshopのレタッチテクニックを学ぼう
では早速、Photoshopでレタッチをする方法を実践してみます。今回は風景写真をフィルターのかかったおしゃれな感じの写真に変身させてみますね!
さっきの比較画像は元の画像とレタッチ後のビフォーアフターです。
Photoshopで加工したい写真を開きます。
開いた画像のレイヤーを選択した状態で、レイヤーパネルの下にある丸いアイコンをクリックして、「トーンカーブ」を選択します。
そうするとパレットの「属性」にトーンカーブの調整をすることができるようになります。
トーンカーブが開いたら、左端の点とそのちょっと右上をそれぞれ上にドラッグして動かしてみましょう。右の図の形になるように調節してみましょう。
トーンカーブを調整するだけで、全体が明るく、淡い印象の写真になりました。
そしたらさっきと同じように、写真のレイヤーを選択した状態で下にある丸いアイコンをクリックして「カラーバランス」を選択します。今回は、青と緑を強くしてみます。
属性で「カラーバランス」が開いたら、色味を調節していきます。
階調が「中間調」の時は上から「-10」「+10」「+10」と値を入力してください。
階調が「ハイライト」の時は上から「-5」「+5」「+5」と値を入力してください。
自分の好みの色にでつまみを調整してみましょう!
カラーバランスを調整する前とした後のビフォーアフター。青と緑が強くなっているのがわかります。
次にノイズのテクスチャを重ねて質感を出していきます。
今回はこのノイズテクスチャを使用してみます。
ノイズテクスチャを先ほどのPhotoshopの画面で開きます。
テクスチャのレイヤーを選択した状態で「自由変形」を使って拡大します。
ショートカットコマンドはWindowsは「Ctrl」+「T」、Macは「command」+「T」です。
テクスチャのレイヤーを他のすべてのレイヤーよりも上になるようにドラッグして移動させます。
そのあと、自由変形で風景の写真全体を覆うように端から端までドラッグしましょう。「Enter」を押すと変形が確定されます。
テクスチャのレイヤーの描画モードを「スクリーン」にします。
その横にある不透明度を15〜25%くらいの薄さにします。ここは自分が表現したい写真のイメージに合わせて調整しましょう!
次にレイヤーパネルの下にある丸いアイコンをクリックして「レベル補正」を選択してください。
レベル補正は、トーンカーブと同じく画像の明るさや色を調整する機能です。トーンカーブと違うのは、スライダーを使ってポイントを設定できるので、明るさ・コントラスト・色を直感的に補正することができます。
今回は真ん中のつまみを左に動かして、明るく、やんわりした感じにしました。
レベル補正したものがこちら。↑
最後にフィルターを使って質感を出したいと思います。
レベル補正をしたあとの画像はこんな感じで、普通の写真のようにつるっとした画像になっています。
そこにクロッキー帳や油絵のカンバスのような髪のボツボツした感じの質感を付け足します。
上部のメニューバーの「フィルター」を選択して、出てきたプルダウンメニューの中の「フィルターギャラリー」をクリックします。
フィルターギャラリーを開くといろんなフィルターがあるので、作品に合わせてフィルターを簡単にかけることができます。
今回は「テクスチャ」の「テクスチャライザー:カンバス」を選択しました。油絵のカンバスのような質感が適応されます。
フィルターが適応されたものがこちら。↑
つるっとしてた表面に、カンバスのような質感がプラスされました。
完成した写真がこちらです。元の写真と比べて、明るくふんわりした印象の写真になりましたね!
このレタッチ方法は、いろんな写真に適応できるレタッチテクニックなので実践してみてください!
レタッチにも人物、風景、静物など写真の種類それぞれに特化したテクニックもあるのでいろいろ試してみると楽しいですよ!
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Photoshop レタッチ&合成の秘訣
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まとめ
Photoshopでできる基本的なレタッチについて紹介してきました。
レタッチができることはデザイナーとして基本ですが、初心者にとっては難しいテクニックですよね。しかし1つでも技術を身につければデザイナーとして大きく1歩を踏み出せることになります。
簡単なレタッチ技術から挑戦して、1つ自分の作品を作って見てはいかかでしょうか?